ローエングリン(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]
午前中は劇場横の合唱練習室で行われる、演出説明会へ参加してきました。
もっと早くに気が付けばよかったのですが、事前のリサーチ不足を恨むばかり。
ワーグナー博物館館長のスヴェン・フリードリヒさんがスライドを交えて1時間弱、
演出の概要や意図を説明してくれます。全部ドイツ語なので何となくしか分かりません
でしたが、それでも有意義な時間でした。
印象に残った言葉(と言うか数少ない聞き取れた言葉)として、
「ノイエンフェルス氏は観客にもっと笑ってほしいと思っています。
『ローエングリン』の中では質問することは禁じられていますが、
笑うことまでは禁じられてはいませんから。」
とのこと。なるほど上手いことを言っているような、そうでもないような。。。
リングで座席が近くなので友達となったMichaelさんも来ていて、
「おぅ!トーキョーの友人よ!」と私の隣に座るなり
「Wo ist der Schwan? (白鳥はどこにいる?)」と質問してきます。
う~ん、どう答えればよかったんだろう・・・
ローエングリンですが、何といっても今日の目玉はフォークトのローエングリンです。
私の宿の女将さんも、「今日はフォークト様が歌うのね!素敵ね!」と少女のような
はしゃぎ様でした。あの登場した時の凛とした佇まいや、透明感のある声は、
当代随一のローエングリン歌いと言っても過言ではないでしょう。
劇場外にはご覧のように「Suche Karte(チケット求む)」の札を持った人が沢山。
三幕の直前まで粘っている人もいました。その粘りが報われたことを祈るばかりです。
演出は、日本でもテレビ放映された『ネズミのローエングリン』。
ノイエンフェルスの狙い通り、客席からはクスクスと笑い声が上がります。
終演後のカーテンコールでは多少のブーイングもありましたが、おおむねブラボー
が掛けられていました。
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